NISSAN ARIYA B6

クルマ

日産のミドルサイズEV、アリアに試乗しました。
グラマラスなボディデザインのせいか、実寸よりも大きく見えます。

全長4,595×全幅1,850×全高1,665mm
車両重量:1,920kg
乗車定員:5名
最高出力:218PS/5950-13000rpm
最大トルク:300N-m/0-4392rpm
駆動用バッテリー:リチウムイオン66kWh
満充電走行距離:470km
駆動方式:FWD
最小回転半径:5.4m
価格:5,390,000円

内外装チェック

試乗車はイメージカラーとなる、サンライズカッパー/ミッドナイトブラックの2トーン。
ちょっとした擦り傷なら、時間経過とともに傷が生じる前の状態までほぼ復元してくれる「スクラッチシールド」塗装だそうです。
ボディデザインともピッタリで、良いもの感が漂っています。
このクルマはプロパイロット2.0が装着されているため、ダブルシャークフィンアンテナになります。

タイヤはBSのアレンザ001で235/55R19サイズ。
運動性能重視ですが、タイヤのハイトも高く、乗り心地も悪くなさそうです。

リアスポの上部は分割して抜けています。

右側フロントフェンダーに普通充電ポート。

左側フロントフェンダーに急速充電ポートがあり、それぞれ照明が付いています。
でも、左右に分かれているとオーナーでも迷いそうなので、同じ場所にある方が良いように思います。

ブルーグレーの内装色はメーカーオプション。limitedでは標準装備とのこと。
インテリアの随所にカッパーカラーのアクセントが入ります。

ナッパレザーの質感や座り心地も良く、高級感があります。

何より室内のカラーリングが新鮮で良いですね。

新しい日産のロゴが付いたステアリングは2本スポークのD型タイプで、ステアリングヒーター付き。
スイッチ類は静電式に見えますが、ボタン式になっており使いやすそうです。

その他の機能スイッチはステアリング右下にありますが、ここだと見にくいので、ステアリングヒーターはステアリング、リアゲートはドア側等、ユーザーの使いやすい場所にあった方が良いですね。

12.3インチのセンターディスプレイは十分なサイズで見やすいです。
その下の木目調インストパネルにある空調ボタンは、ハプティックスイッチというもので、押すと振動を通じてフィードバックを返してくれます。
これによりスマートなデザインが実現されています。

空調の状態はセンターディスプレイにグラフィカルに表示されます。

切り替えれば後席の状態も表示されますので、コントロールしやすいですね。

バックモニターも高精細で見やすい。

センターコンソールは側面のスイッチで15cmスライド可能。
インストパネル同様、ハプティックスイッチが埋め込まれていますが、ドライブモードは物理的なレバーがあった方が操作性は良いと思います。

オプションのパノラマルーフのスイッチはシェード用とガラスルーフ用でスイッチが分かれています。
この辺はメーカーによって様々ですね。

パノラマルーフは真ん中にバーが入るタイプ。

リアシートは十分な居住スペース。
シートは厚みと張りもあり、快適です。

前席も後席もフロアがフラットで解放感があります。
モノも置きやすいですね。

リアのコンソールは物理スイッチでした。

ラゲッジ容量は466L。数値的にはそれほどでもないですが、

トランクボード下にもフラットな空間があり、使い勝手は良さそうです。

さらにその下にはウーハーとバッテリーが鎮座しています。

いざ試乗へ

走りだしはとても滑らかで、走行中の静粛性も高く、EVに早期に取り組んだメーカーとしての安定感、説得力を感じます。
B6モデルの0-100㎞/hは7.5秒と、スポーツEVのような俊敏さはありませんが、エンジン車と違い、アクセルを踏んだ瞬間にもたつくことなく加速するので、実用域は十分速いです。
ワインディングは走っていないので、コーナリング性能などはわかりませんが、一般道とバイパスを走る限りは上質な乗り心地でした。

ADASは操作も状態もわかりやすく、レーンキープアシストもセンターをトレースし、そのときの挙動もスムーズです。
この辺は欧州勢が優勢でしたが、この1~2年で国産勢の精度が一気に良くなり、同等か、それ以上の性能になったと思います。

EV車ならではの回生ブレーキを使ったワンペダル走行となる、「e-Pedal」も試してみました。
リーフでは完全停止まで可能でしたが、ここ最近のモデルでは停止するまではできない仕様になり、最後はブレーキで止まる必要があります。
ユーザーの意見を反映したようですが、私は完全停止までアクセルワークでできた方が楽で良いと思いました。
この辺の制御はスイッチや設定で選択できればと思いますが、そうもいかないんですかね!?

ちなみにプロパイロット2.0の場合、ナビで3D高精度地図データを利用するため、「NissanConnectナビゲーションシステム」だけでなく、別途「NissanConnect サービス(年間25,520円)」への入会が必要です。

「NissanConnect サービス」は乗る前エアコン等、様々なサービスがあり、EV以外でも新しい車種なら利用可能ですが、年間6,600円~と意外にかかります。
今や当たり前となったサブスクサービスですが、クルマでも当たり前になってきそうです。

B6モデルでも十分印象が良かったので、アリアのB9モデルやe-4ORCEがどのような感じなのか楽しみです。
特にフロントと同じ性能のモーターでリアを駆動するe-4ORCEの走りが気になるところです。
また機会を見つけて試乗したいと思います。

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